
――ドラマ「椿の花咲く頃」はネットフリックスで配信され、日本でも人気でした。 私は作品の中で、幼い頃に娘を孤児院に預け、罪の意識に苦しむ母親を演じました。大人になった彼女と再会し、悩みながら関係を修復していく姿は、韓国でこれまで描かれてきた伝統的(典型的)な母親像とはちょっと違います。一度壊れた家族の形はどうやったら元に戻るのか、そこに興味があり出演を決めました。 ――母親を演じる際に考えたことは? 実際に子どもを巡る悲痛な事件は絶えません。子どもを育てる際に、家族以外の隣人や周辺にいる人たちがどのようにかかわるべきか、私自身、関心を持ち続けていました。私には未婚のまま、もしくはシングルマザーとして子どもを育てている友人がいます。彼女たちとの交流が役作りの上で自然と助けになりました。 ――共演者もみな魅力的ですね? 主人公で私の娘役だったコン・ヒョジンさんは視聴者の立場として、いちファンでした。ドラマでは母娘の関係ですが、実際の年齢は10歳ほどしか離れていません。彼女は水が流れるような、余分な力のない演技をするので、シナジーを得ることができました。彼女の息子を演じた子も、私が普段から本当に親しくしている子と年が同じでケミ(相乗効果)がありました。 ――このドラマには恋愛、コメディーだけでなく、ホラーの要素まで詰まっていますね。 ご覧いただいた方は、ドラマに登場する殺人犯が誰か、最後まで分からなかったのではないですか? そのはずです。だって、出演している私たちですら誰が犯人か分からないまま撮影していたんですから。 米国でも同じ手法があるようですが、ネタバレを避け、視聴者の予想を裏切るために監督が「秘密の約束」をつくるのです。だから放送の途中で友だちから電話がかかってきて「一体、誰が犯人なの? あなたなの?」と聞かれても「そうかもしれないけど、私も分からないのよ」としか言えなくて。 ――ネタバレ禁止という意味では映画「パラサイト」(原題「寄生虫」)も、鑑賞した人が内容をばらしてしまわないよう、ポン・ジュノ監督自ら呼びかけていました。 私は裕福な社長宅で働く家政婦を演じました。名前は「ムングァン」。彼女が作品の中でどんな意味を持たされていたのか、想像した方もいたと思います。ポン・ジュノ監督はこの名前に月(英語の「ムーン」)の光(韓国語で「グァン」)で狂ってしまう人、という含みをもたせたようです。ただ、撮影中、それ以上の説明は一切ありませんでした。その代わり、「この場面、彼女だったらどうするだろう」といった話を何度も何度も繰り返しました。 例えば、作中で彼女がいきなり、北朝鮮のアナウンサーのまねをするシーンがありますね。もし、本当に地下壕のような場所で暮らしていたら、どんな「遊び」をするだろうかと監督と話しました。私たちのように南北に分かれた国にいたら、分断さえも遊びの要素になることがあるのでは、と。別に政治的な意味はないですよ。一方にとって純粋な遊びが、他者にとっては異常なものに映る。そういうことがあるのではないかと。実際に北韓(北朝鮮)のニュースによく出てくるアナウンサーの女性を半年ほど研究しました(笑)。
『パラサイト』家政婦役で強烈な印象残したイ・ジョンウン 韓国映画のパワーを語る(GLOBE+) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース
Read More
No comments:
Post a Comment