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Monday, April 25, 2022

健診結果でリスク評価 発見遅れやすい慢性腎臓病 軽度なら生活改善有効 - 東京新聞

 腎臓の障害や機能低下が三カ月以上続く慢性腎臓病(CKD)。日本では成人の八人に一人が該当するとされるが、ある程度進行するまで自覚症状がほとんどなく、発見が遅れがちだ。重症化すると人工透析や腎移植が必要な場合もある。企業などで春の健康診断が実施されるこの時期。専門家は検査結果を確認し、早めに予防や治療に取り組むよう呼び掛ける。 (植木創太)

 三重県桑名市の男性会社員(27)は昨春、会社の健診で、初めて尿タンパクを指摘された。尿に一定量以上のタンパク質が含まれている可能性があるという。医師には日常生活に支障はないと言われたが、このまま放置していいか不安に思い始めている。

 血液をろ過して尿をつくり、老廃物や余分な水分を体外に排出する腎臓。血圧や体液の浸透圧、ミネラルバランスを調整する役割なども担い、働きが悪くなると疲れやすくなったり、体がむくんだりする。放っておいて末期腎不全の状態に陥ると、人工透析や腎移植を受ける必要が出てくる。

 CKDの原因は、糖尿病からくる糖尿病性腎臓病、腎臓に炎症が起きる慢性糸球体腎炎、動脈硬化によって腎臓が硬くなる腎硬化症が代表的。いずれも初期は自覚症状がほぼなく、気付いた時には透析直前だったという事例は少なくない。

 手遅れを防ぐため、ぜひ目を向けたいのが健診の結果だ。日本腎臓学会理事長で川崎医科大副学長の柏原直樹さん(65)によると、一つは尿検査で分かる尿タンパクの有無。結果が陰性なら、正常といえる。もう一つは近年、健診の血液検査の項目に加える企業や自治体が増えている血清クレアチニンの値だ。

 CKDの重症度は、糸球体と呼ばれる腎臓内の組織の働きを示す数値「GFR」によって五段階に分けられる。GFRは同学会のホームページ(「学会名、腎機能測定ツール」で検索)などで、血清クレアチニン値と年齢、性別を入れれば推定値が分かり、これに尿タンパクの陰性(−)、疑陽性(±)、陽性(+)を組み合わせるとリスクを評価できる=表。糖尿病の人は、糖尿病性腎臓病の初期から尿へ微量に漏れるタンパク質「アルブミン」を調べると、より確実な評価が可能だ。

 腎臓病予防についての情報を発信するNPO法人腎臓サポート協会(東京)が二〇一九年に実施したアンケートによると、透析の導入には至っていない「保存期」のCKD患者の約半数は、健診で病気を発見している。軽度のうちに見つけられれば、禁煙や節酒、適度な運動といった生活習慣の改善で回復が見込める。また、昨年八月には、透析に至る前の患者が使える治療薬が、新たに公的医療保険の対象となった。

 一方で、CKDが中等度まで進行している人の六割以上が医療機関を受診していないとされる。末期腎不全の状態になると治療法は少なく、基本的に週三回、一回当たり四時間程度を透析にあてないといけない。日本透析医学会の調査によると、国内で透析を新たに始める人は年間四万人。開始時期の平均年齢は七十歳だ。「これから老後を楽しもうという時に、透析で生活が制限されるのは切ない」と柏原さんは言う。

 CKDで心臓や血管に負担がかかると、心筋梗塞などのリスクも高まる。「尿タンパクが陽性だったら様子見をするのは危険。GFRが年々下がっている場合も泌尿器科へ相談してほしい」と訴える。

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