コレステロールの管理、あなたはちゃんとしている? コレステロール値を下げる薬を飲むべき米国成人の約半数が飲んでいないことを考えると、たぶん答えは「ノー」だろう。コレステロールはろう状の脂のような物質で、消化やホルモン産生といった重要な身体機能に使われる。
体に必要なコレステロールは肝臓が作ってくれる。でも、米国立衛生研究所によると、あなたが動物性食品などから余分なコレステロールを摂取して、それが動脈に蓄積するとプラークが生じることもある。プラークは血流を阻害して、心臓発作や脳卒中のリスクを上げる。総コレステロール値を200mg/dl未満に抑えれば、心臓が守られて、心臓発作や脳卒中のリスクが下がる。それ以上では200~239mg/dlで境界域、240mg/dl以上でコレステロールが高いとされる。でも、幸いなことにコレステロールを下げるのは、事実さえ知っていれば難しいことじゃない。以下の〇✕クイズでコレステロールの管理に必要な知識を習得し、あなたの心臓を守るうえでベストな戦略を見つけよう。
1 質問:コレステロールの心配は一定の年齢を超えてからすればいい。〇か✕か。
答え:✕
高コレステロールのリスクは年と共に高まるけれど、年齢に関わらず気にしておくべき。「コレステロールの高さは年齢だけで決まるものではありません」と話すのは、循環器専門医のスザンヌ・ステインバウム医学博士。「高コレステロールのリスクは、遺伝や食生活といった他の理由で上昇することが多いですね」コレステロールが高いだけで何らかの症状が現れることは稀なので、自分の値を知る唯一の方法は定期的に検査を受けること。米国立心肺血液研究所によると、20歳以上の人は少なくとも5年ごと、55歳から65歳の人は1~2年ごとに血中脂質検査を受けるべき。高コレステロールや心疾患の既往歴や家族歴がある人には、より頻繁な検査が勧められることもある。
2 質問:コレステロールを下げる薬さえ飲んでいれば、健康的な食生活や運動はそれほど重要じゃない。〇か✕か。
答え:✕
コレステロール降下薬を飲んでいてもいなくても、健康的な食生活と運動はコレステロールの管理に不可欠。テキサスヘルス・プレスビテリアン(長老派教会)病院とテキサスヘルス内科医グループの循環器専門医、トゥリカ・ジェイン医学博士も「健康的な食生活と運動は動脈の内膜を健康な状態にキープして、コレステロールが動脈に沈着するのを防ぎます」と説明する。
しかも、米国立心肺血液研究所によると、LDL(悪玉)コレステロールを下げてHDL(善玉)コレステロールを上げるには、体重を3%減らすだけでいい。そのためには食事内容に気を配り、運動量を増やすのがベスト。米国心臓協会は、脂っぽい肉、焼き菓子、揚げものなどに含まれる飽和脂肪とトランス脂肪の摂取を控え、週に少なくとも150分の適度な運動(ブリスクウォーキングなど)か75分の激しい運動(ジョギングやサイクリング)をするように勧めている。
3 質問:生活習慣を改善しても、コレステロールを下げる薬が必要な人もいる。〇か✕か。
答え:〇
家庭医学専門誌『American Family Physician』掲載の論文レビューによると、健康的な食生活と運動でLDLコレステロールは最大15%ほど下がる。でも、場合によっては、スタチン系薬剤などでコレステロールを健全なレベルまで下げる必要があるかもしれない。
米国心臓病学会のガインドラインによると、LDLコレステロールが190mg/dL以上の場合や、糖尿病や高血圧といった心疾患のリスク因子がある場合はとくにそう。これは恥じることじゃない。ステインバウム医師の話では、とくに遺伝でコレステロールが高い場合、それを自力で健全なレベルまで下げるのは、どんなに頑張ってもほぼ不可能。
4 質問:コレステロールを下げたいときは、脂質を完全にカットするべき。〇か✕か。
答え:✕
コレステロールが高くなるのは、動脈に過剰な脂質が蓄積するから。そう考えると、コレステロール値を下げたいときは脂質を極力避けたほうがよさそうな気がするけれど、ステインバウム医師いわく「大事なのは、脂質をカットすることではなく正しい脂質を摂取すること」
飽和脂肪(肉、全脂肪の乳製品、焼き菓子などに含まれる)とトランス脂肪および硬化油(マーガリン、加工食品、揚げものなどに含まれる)はLDLコレステロールを押し上げることで知られる。
米国立衛生研究所によると、飽和脂肪の摂取量は総カロリーの7%未満に抑え、トランス脂肪は可能な限り避けるべき。その一方で、糖尿病学専門誌『Diabetes Spectrum』に掲載された最新の研究結果は、飽和脂肪の代わりに1価不飽和脂肪や多価不飽和脂肪(ナッツ、オリーブオイル、アボカド、脂の乗った魚などに含まれる)を摂取するのは心臓にいいことを示している。
栄養学専門誌『Nutrients』掲載の論文レビューによると、アーモンドなどのナッツはとくにコレステロールを下げるでうえ効果的。また、サーモンのような脂の多い魚を週に数回食べると、体内の炎症が減り、心臓発作のリスクが下がる。ただし、ヘルシーな脂質も控えめに摂取することが大切。米国立衛生研究所によると、脂質の摂取量は総カロリーの25~35%未満に抑えるべき。仮に1日の摂取カロリーが2000kcalなら、脂質は700kcal(重量に換算すると78g)まで。
5 質問:ストレスを増やさないことは、コレステロールの管理に役立つ。〇か✕か。
答え:〇
慢性的なストレスはLDLコレステロールとトリグリセリド(コレステロールのような脂質で心疾患のリスクを高める)の値を上げて、HDLコレステロールの値を下げる。この関係性にはまだ謎が多いけれど、ジェイン医師の話では、コルチゾールに代表されるストレスホルモンが肝臓にサインを送り、LDLコレステロールの産生量を増加させると言われている。これが理由で米国立心肺血液研究所も、ストレスの管理はコレステロールの管理に不可欠としている。ストレスの解消にとくに効果的なのはウォーキング。20分のウォーキングを週に3回するだけで、コルチゾール値が10%も低下する。
6 質問:コレステロールが下がったら、生活習慣を元に戻したりコレステロール降下薬の服用をやめたりしていい。〇か✕か。
答え:✕
コレステロールは下がったらキレイさっぱり忘れていいものじゃない。「コレステロールの管理は一生の課題です」とステインバウム医師。「定期的な運動と健康的な食生活を続けることが重要です」。女性の場合は加齢と閉経のダブルパンチで、知らぬ間にコレステロールが高くなっていることもある。スタチン系薬剤のようなコレステロール降下薬を処方された場合でも、それが一生続くとは限らない。
「心臓発作や脳卒中を起こしておらず、一次予防で薬を飲んでいるときは、やめられる日が来る可能性もありますね」とステインバウム医師。でも、服用を中止するのは、そのメリットとデメリットを担当医と話し合い、安全なやめ方を含む具体的な指示を受けてから。
※この記事は、アメリカ版『Prevention』から翻訳されました。
Text: Marygrace Taylor Translation: Ai Igamoto
Marygrace Taylor Marygrace Taylor is a health and wellness writer for Prevention, Parade, Women’s Health, Redbook, and others.
伊賀本 藍 翻訳者 ウィメンズヘルス立ち上げ直後から翻訳者として活動。スキューバダイビングインストラクターの資格を持ち、「旅は人生」をモットーに今日も世界を飛び回る。最近は折りたたみ式ヨガマットが手放せない。現在アラビア語を勉強中。
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